2014年新年号　　

 

　明けましておめでとうございます。2014年の年頭にあたり、謹んで新春の挨拶を申し上げます。

　各監理団体、受け入れ企業の皆様にはお健やかに新春お迎えのこととお慶び申し上げますとともに、この一年が皆様にとりまして健康で実りの多い年でありますよう衷心よりお祈り申し上げます。

　旧年中、弊社は実習生送り出し事業に於きまして皆様より格別なご理解とご支援を承り、まことにありがとうございました。

 

 

　　顧みますと、昨年は弊社にとりまして、国関係の悪化、円安等いろいろな問題に遭遇した厳しい一年でした。一方、日本経済の面は景気が持ち直しの傾向が見られ、東京都五輪招致の成功も加わり、多くの企業は繁忙期に入られていると言えども、人手不足に悩まされている会社も増えつつあります。弊社はお客様の事業発展に微力を尽くす所存でありながら、円安等による実習生応募者の著しい減少という難関に直面させられておりました。 

　2013年年末頃、円/元為替レートはおよそ100円≈5.7元となり、2012年夏ごろと比べると3分の1ほど円が安くなり、それは実習生にしては収入が3分の1ほど減少したということであります。それに中国側において所得の急増もあって、実習生の募集は大いに悪影響をうけております。

　そういう難局を切り抜けるため、弊社は役職員が一丸となって、在来の地方会社との提携関係を強化する以外、収入の少ない辺鄙な農村地域など新たな募集拠点を開発し、募集の最前線まで職員を派遣し、村単位で情報収集・動員を行い、募集ルートを増やしてまいりました。他に、お客様のニーズにもっと有効に対応できる合理化改革を行い、新たな事態に迅速かつ適切に処理できる運営体制を作った成果として、不況といえども、2013年年間送り出し人数は1,200人に達し、前年度より人数増を遂げ、当山東省では、派遣人数のナンバーワンと位置づけられました。これは各監理団体・受け入れ企業の皆様のご指導、ご協力の賜でございます。改めて深く感謝申し上げます。

 

 

　　厳しかった2013年と分かれを告げ、2014年に入りまして、諸環境は好転することなく、依然として緊迫する情勢が続くのだろうと存じ、下記の難局に直面せざるを得ないと思われます。

　一、円安の長期化

　ニ、中日関係の悪化

　三、農村都市化による農村余剰労働力が都市部への流入

四、「一人っ子政策」の緩和による応募者来日時期の見直し

以上の原因で、本年も募集状況は厳しいままだろうと認識しており、また本事業を取りまく諸環境より及ぼされる新しい影響は何かと申しますと、若者の結婚年齢が若くなり、実習生応募者には既婚者の割合が増えることと、一部ではありますが、「第2子を産んでからは…」と考えて応募を控えることにより、応募者の年齢層が高くなることは挙げられます。具体的に申しますと、応募者全体の中に、30歳以上の者は45％、既婚者は75％以上まで上昇し、男性応募者の割合は引き続き増え、4割以上まで上昇すると予測されております。という状況の下で、去年と続きまして、また弊社の願いでもありますが、一部の企業様が選抜に際し、未婚者より意欲がもっと強い既婚者へ、また女性より男性へ切り替える傾向は一層著しくなると存じます。

 

 

艱難汝を玉にす。状況は厳しいものの、弊社は「危機を好機に」との覚悟をもって困難を憚らず、工夫を凝らしお客様のニーズにうまく答えよう全力を尽くし邁進していくと決意しております。

新しい一年では、弊社としては以下に重点をおいて努力させていただきたいと存じます。

一、国関係の負の影響を排除し、実習生制度の宣伝に励む。

　　両国関係悪化の長期化につれて、2013に入って山東省では国関係をめぐる騒ぎはだんだん沈静化してまいりました。弊社はこのような時期を寸秒を争って利用し、優秀な在日及び帰国実習生を好事例に、日本は安全な国だという宣伝を徹底し、実習に応募して日本へ行く熱意が蘇るようアピール力を強めることを考えております。

二、新しい募集拠点と実習生空白地域の開拓。

　　山東省の約6,000万人の就労人口に比べて毎年2万人ぐらいの海外就労者はほんのわずかであり、また、省内3分の1の地域の人々は海外就労や実習生制度についてほとんど知らず、派遣実績は空白状態であります。今後募集地域を拡大し、新拠点を作って努力する余地は一杯あると存じます。

三、上質な実習生の派遣のため、また途中帰国の防止策として、家庭訪問、性格鑑定テストを含め、応募者の募集審査を厳しく行い、背景調査を徹底していきます。

四、お客様の事業発展にさらに貢献することを図って、弊社本部に貿易部門を増設し、中国、特に山東省内の経営活動に独自の人脈を駆使して斡旋、コンサルティング等のサポートをご提供いたします。

五、監理団体と受け入れ企業の皆様と緊密に協力し合って、駐在員による巡回指導をしっかり行い、迅速・スムーズなトラブル解消と情報伝達に努めます。

 

最後になりますが、2014年は干支で申しますと、馬年であります。馬年には皆様と手を携えて疾走する馬の勢いで本事業を押し進めていきたいと存じます。中国のことわざ「馬到成功」と申しますとおり、皆様が新しい年にますます発展し、素晴らしい業績を挙げられますようお祈り申し上げます。

 

 

 

山東斯凱特経貿易発展有限公司

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2014年元旦